背景
工場などのクリーンルームでは、異物の侵入を防ぎ一定の環境を保つために厳しい入室制限が設けられています。人の立ち入りの難しいクリーンルームを8K映像でリアルタイム監視することが可能なシステムの導入事例をご紹介します。
NICT 未来ICT研究所
国立研究開発法人情報通信研究機構（NICT）は、情報通信分野を専門とする日本で唯一の公的研究機関です。電磁波先進技術、革新的ネットワーク、サイバーセキュリティ、ユニバーサルコミュニケーション、フロンティアサイエンスの5つの分野において研究開発を実施しています。
“情報通信の新しい地平を「拓く」”を理念とする未来ICT研究所は、フロンティアサイエンス研究分野において特に先端的・基礎的な研究テーマに取り組んでいます。兵庫県神戸市や東京都小金井市といった物理的に離れた複数拠点での研究を進める上で、ある拠点のクリーンルームをその場所や別の拠点の研究室で監視や運用するために、本システムの導入に至りました。
システムの特長
クリーンルーム内の多地点画像取得エリアに、魚眼レンズを装着した8Kストリーミングカメラを23台配置します。広範囲を動画で撮影し、その映像をネットワーク経由で観察室に伝送します。観察室では、ネットワーク経由で伝送された23台のカメラ映像を選択し、任意視点の映像をリアルタイムに表示することができます。映像表示装置には8Kテレビやヘッドマウントディスプレイを使います。複数の8Kストリーミングカメラから表示したい映像をリアルタイムに選択し、視点を変更可能です。また、複数の遠隔観察室において、同時に独立した映像を視聴することができます。
運用
未来ICT研究所では、2種類の視聴方法を選択してクリーンルームの監視を行うことができます。どちらもマウスやヘッドマウントディスプレイを動かすことで、視聴方向を自由に動かせます。
1）ルート視聴
ルート一覧から視聴するルートを選択し、設定された順番にカメラ映像が自動で切り替わります。
2）カメラ視聴
カメラ名一覧から視聴するカメラを選択して視聴できます。
関連サイト
NICT 未来ICT研究所概要
https://www2.nict.go.jp/advanced_ict/about.html
関連製品
・8Kストリーミングカメラ
・ストリームサーバー AW-8803-MSS
・ストリームデコーダー AW-8802A
・8Kクリーンルームビューソフトウェア SP-6000
使用するカメラの台数は任意で変更可能です。
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