背景

音楽や演劇、ダンスなどの舞台上で行うパフォーマンスにおいて、今や視覚的な演出は欠かせないものとなっています。ただ美しい映像を補完的に流すだけではない、身体の動きや音の変化に呼応したインタラクティブな仕掛けが、観る人の体験を特別なものにします。そういった演出を支えるのが、高精細な映像と高速な処理速度を両立させる技術です。今回は2021年11月に長野県・茅野市で上演された舞台「鏡/Miroirs」への機材協力事例をご紹介します。
(写真提供:Objet α Institute) 

「鏡/Miroirs」

https://miroirs.objet-a.art/
2021年11月3日、ピアノ演奏やコンテンポラリーダンス、最先端のデジタルアートを融合した舞台「鏡/Miroirs」が長野県の茅野市民館マルチホールにて開催されました。本公演は「Physical× Digital Art」をテーマにラヴェルの組曲「鏡」を再解釈し、ピアノやダンスといった身体表現に8Kプロジェクションと立体音響による演出を加えたものです。会場での上演とともに、バイノーラル音声によるライブ配信が行われました。

出演
平山素子(ダンス) 福井真菜(ピアノ) 間宮佳蓮(ダンス)
原作/原案 福井真菜 岩田渉
振付 平山素子
音楽 Maurice Ravel 岩田渉
ビジュアル・プログラミング 神田竜(Kezzardrix)
照明デザイン 藤本隆行(Kinsei R&D) 大川原諒
衣装デザイン スズキタカユキ
ほか

8Kプロジェクションによる演出

映写室に8Kプロジェクターを設置。送出機は大容量データの高速処理が可能なTamazone Workstationを使用。TouchDesignerによる3DCGのリアルタイムレンダリングを行い、500インチの紗幕に映像の投影を行いました。TouchDesignerとHoudiniを使用して生成されたプリレンダCGと、リアルタイムで処理されるCGが同居する形で、Tamazoneから8K出力の映像が展開されました。ピアノの周波数や振幅を解析して駆動するエフェクト、あらかじめ3Dスキャンしたダンサーの身体モデルをその場で加工して現れる陰影、ダンサーの動きに合わせてマニピュレートされる蝶など、リアルタイムレンダリングが可能にする様々な表現を行いました。

使用機材・オペレーション

*Tamazone Workstation AW-8800は2022年1月を以って生産終了となります。
 今後は後継機種のAW-8802/8803をご利用ください。

関連サイト

「鏡/Miroirs」  https://miroirs.objet-a.art

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